青の世界へ

今年に入ってからいよいよ
「青」を基調にした作品が軌道に乗ってまいりました。

こちらは“火宅”シリーズの新しい作品です。

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【“火宅12” 2017年 鉛筆・水彩 F2】






“火宅”シリーズというのは
昨年(2016年)から本格的に始まった、わりと小さい作品のシリーズです。
(2014年ごろからラフスケッチのような形で描いてはいましたが)



「ドローイングとは何か」展で入選したのをきっかけに
鉛筆画に突如として目覚めてしまいまして
10年近くあたためていたアイデアを形にし始めた、それです。


実はテーマがけっこう重い。



‟火宅”というのは仏教用語で、罪と煩悩に満ちたこの世界のことなのですが
私が作品のタイトルでこれを使うときは
たいてい原子力関連のトラウマが裏にあるとみて間違いないです。



そのせいかどうか出てくる人は
裏設定で今のところ、ほとんど死者です。


あ、でも何も悪いことはしませんよ。
死者と言ったって人間である以上
何も貞子みたいなタチの悪いのばかりではないので。


ぜーんぜん怖くない怪談になりそうだ(ワラ



舞台は架空の国。
こっちの世界によく似た別の世界で起こった話・・・だと思ってくださいな。

実際にこの目で見た映像や画像、文字による情報には
ずいぶんと影響を受けましたけど
自分が描きたいものを追求していくと
現実の世界とはどんどんへだたっていく。


自分の表現が確立すると
現実の世界にある固有名詞が反比例して薄くなっていく。
重いテーマにもとづいて作品を生み出す時の、これはジレンマかもしれません。






上の作品部分。
kataku170308b.jpg



この女の子、
“火宅”シリーズを始めてからずいぶん描くようになりました。


こういう、年頃の女性像が絵のメインになるのって
めったになかったのですよ。
女の子と言えば、フードをかぶったこの子ばかりでしたからねえ。

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年齢設定4歳~11歳。一番よく描くときの設定が約7歳(笑)
女性像って言えるのか?これ・・・




ちなみに“火宅”シリーズの少女はだいたい15~17歳ぐらい。



鉛筆で描いたもの。

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【“火宅3” 2016年 鉛筆・紙】



今のところ

水彩=青のシリーズ
鉛筆=モノクロシリーズ

という感じで住み分けています。



同じ人を描いても、技法や色によって印象が変わってきますので
その違いをまた楽しんでいただければ幸いです。





青の世界を始めたきっかけは、
こちらの作品でシェル美術賞に入選したこと。


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【“なつかしい場所” 2016年 油彩 F100号】


モノクロから青一色に変えたことで
それまで描いていた絵の印象がずいぶん変わった一作ですが
この作品もテーマ的には“火宅”シリーズと通じるものを持っています。

審査員の先生のお1人が「生と死について考えたりするの?」と
講評会の時におっしゃっていたので
なんとなく漂っているものがあるのかもしれません。


あ、こちらの入選作品が
シェル美術賞のHPで高画質で見られるようになりました。

全員分はこちら。作品名の横にある「高画質」ボタンをクリックしてご覧ください。
http://www.showa-shell.co.jp/enjoy/art/2016/list.html

安藤ニキ“なつかしい場所”高画質版。
http://www.showa-shell.co.jp/enjoy/art/2016/hqimg10.html

テーマ : art・芸術・美術 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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