加山又造ファンの告白

横浜高島屋8階の「加山又造展」を見に行ってきました。

今まで書いていませんでしたが、こう見えて加山ファンです。

速水御舟・森田曠平とともに
私の中では日本画の御三家です。





今回は招待券が手に入ったのでラッキー♪


やはり著名な大家だけあって、人が結構すごかった。


加山又造の絵には、全体的に冷たさや神経の震えといったものを感じます。
そんなところが好き。
ぼてっとした塗り絵めいたところがない。そして人間を描くのもすごい。


花鳥風月を描いても、ただ綺麗なだけではないんだな。
展示作品の中では、夜桜が一番気に入りました。

あの妖気がたまらんです。


桜と火炎を並置した図は、
「明日ありと思う心のあだ桜・・・」なんてフレーズがつい浮かんできましたね。
ちなみに今調べたら親鸞聖人の歌だそうです。





ときどき出てくる猫ちゃん。
加山先生は猫好きだったけど、モデルにした猫は限られていたそうですよ。 
「かわいい子」と「描きたい子」は別なのね。

kayama170910.jpg

微妙に猫又っぽい





家にも加山又造の画集が1冊あります。けっこう古いものですけど。
画集の中で一番好きなのがこちら。

kayama1709090001.jpg

1959年の"蒼い日輪"という作品です。


私はなぜか、この作品を見るたびに
大岡昇平の「野火」のラストを思い出すのです。





――自然に音はなく、水底のように静かである。



――原に人間はなかったが、草は私が生きていた時見たと同じ永遠の姿で、私の周囲に靡いていた。暗い空に一際黒く、黒曜石のように、黒い太陽が輝いていた。




――彼等が笑っているのは、私が彼等を食べなかったからである。殺しはしたけれど、食べなかった。・・・(中略)・・・だから私はこうして彼等と共に、この死者の国で、黒い太陽を見ることが出来るのである。



(「野火」より引用)





「野火」の舞台ははフィリピンのジャングル=暑い土地で
この絵は明らかに冬の光景なんですけどね。


それでもなぜか、田村一等兵があの場所で最後に見た光景は
こういうものだったんじゃないかと思わずにはいられない。



もし、新しく文庫本か何かで
「野火」の表紙をデザインすることがあったら
ぜひともこの作品を使っていただきたいな~
絶対合ってるよな~・・・と

1人で熱くなっているのです。
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Tag : 横浜 加山又造 日本画 高島屋 大岡昇平

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