汝、われとともにいませば――其の二

さて、前回の記事のラストに
「奉納画を2枚描くことになりそう」と書きました。
今回はその話です、なぜに1枚でなく2枚か。

ニキ個展パリ・肖像0001
“肖像シリーズ”のコーナー。


※はじめて読む方に軽く解説しますと、
奉納画とはキリスト教で、神様への願いがかなった時に
感謝のしるしとして描く絵のことです。
中世には特に盛んでした。


まず1枚はね、会期中に地震が来なかったことに対して。
そしてもう1枚は次のこと。

ギャルリーパリでの個展(「ニキの世界・プルガダイス」)、
作品がかなり売れたのです。


それも予想をはるかに上回る成績で。


初めにUPした“肖像”シリーズも二点売れました。
右列中央の女性と、中央下の黒い頭巾の修道士。


こちらの画廊は、通常は「貸し画廊」ですが
今回は企画展という形でした。
実は、企画展、それも新人画家の企画展というのは
ギャルリーパリ始まって以来だった
のです。

だから、オーナーの森田彩子さんも
もちろん作品を展示する私の方も、
今度の個展がどうなることやら、やってみないと分からない状態でした。

それで、
個展の話がまとまった時に
「一応、これだけの金額は作品を売れたらいいね」という
目標ラインが出たんですね。

8日間の会期で何万円、というもの。

駆け出し・ビンボー画家の私にとっては大変な目標額。(そう見えた)
ゴッホじゃないんだしね。


この遠大な(笑)目標が頭に浮かぶたびに
文字通り天を見上げて願掛けしてました。
「何、あくまで理想値なんだから気にすることない」と
父にも母にも励まされる始末で・・・



ところがですよ!
会期が無事に(地震に襲撃されることもなく)終わってみれば
販売金額は80万円弱!だったんです・・・




目標達成ですよ。

いや、それどころじゃない。


80万近く行ったのです。

目標に設定していた額の倍に、軽く到達する額でした。



これ、いくらでも強調したい。
誰よりも私自身が1番驚いたから、たぶん。
スーパースターになっているアーティストから見れば
ちっぽけなもんかもしれませんが、
他ならぬ私にとっては大変な驚きです。歓喜です。


デビュー間もないために
まだアート活動のひとつひとつが不安定で新鮮だから、かもしれません。
(希望していた仕事について、はじめてお給料をもらった時の気持ちに近いのかも)

けれど金額とは別に、その1点1点に
「これを自分の手元に置きたい」と思ってくれた人の存在を感じるから
です。
そうして買ってくれた人が、自分の思っていたよりもずっと多かったということ。

今年1年はこれをはげみに生きていけそうです。もっとかな?

Gparis個展・共感覚0001
縦に並んでいるのは共感覚シリーズ

このシリーズはすべて売れました。
追加で出展した5点も完売!


奥の壁に“白い十字架のある風景”が見えますが、
これも別の方におヨメいり。(それともムコ入り?)



個展では、お知らせした方のほかに、
フリーで来た方がかなりいた、と書きましたが
フリーで来て、なおかつ買って下さった方もいました。


そうやって売れたのがこちらの作品。↓

マレビトの出会う場所2 ウェブ用0001
【“マレビトの出会う場所2”  2011年 ミクストメディア B5】




虹のある風景 ウェブ用0001
【“虹のある風景”  2011年 油彩 サムホール】



後者の“虹のある風景”は、作品の前で泣いている方の姿も見ました。




よく聞かれるのが、「作品を売るのが惜しくならない?」ということ。
私、これはないのですよね。
描いた作品は基本的に大好きなので
惜しくなるかなと思うこともありますが、平気。

これ、思うに理由は二つ。

まずは「自分で描いた作品が好きだから」ということそのもの。
好きだから、同じように好きになってくれる人がいると嬉しいのです。

もうひとつは「アーティストしか生きる道がない」とはっきり分かっているから


私、進路を選んだことがないんです。
それこそ中学くらいの年から、
その日1日を生き抜いていくことだけ考えて生きていて
気がついたらアーティストになるしか道がなかった、という感じ。
心の謎が解けて(アスペルガーだと分かって)なおさらその決意が強くなりましたねえ。
すっきりしちゃいました。



作品を売ることについて抵抗を感じる、という人もいるみたいです。
制作にたずさわっているか、そうでないかと関係なく。
アートがお金になるのは「不純なこと」のように見えるのかもしれない。


でも私はそうは思わないなぁ。

なぜなら、私にとって
何よりも「表現したい!!」という衝動がはじめにあるから。



描くことを通して自分の心を浄化している、
だから私が描く世界は、そのまま一人の人間の生の軌跡なのです。

少なくとも制作中は、それが売れるという確信は持っていない。
自分はもしかしたら、全く必要とされていないことをやっているのかもしれない。
それでも描きたいと思って描くのです。



だからこそ、その作品を買いたい人に出会うとすごくうれしい。


自分の魂のかけらに、感動してくれる人がいて
しかもそれで自分が生きていけるんだから。


こんな素晴らしいことってないと思うのです。




奉納画を2枚描くことになった理由、お分かりいただけたでしょうか。
1度の個展で、かぞえきれない贈り物をもらった気分です。

誰から?と聞いたら、それはもちろん来てくれた人、
作品を買ってくれた人、
協力してくれた全ての人。
そしてやっぱり・・・神様かな。(←ミケランジェロ風の)


何か、今年1年の運を
これで使いきっちゃったような気もして、いささか怖いんですけどね(笑)。



最後にお知らせ。
「会場で気に入って買いたい作品があったのに、ゆっくり見ている時間がなくて
そのままになってしまった」
という方も
けっこういらしたようです。
そういう方はご連絡いただければと思います。
メールアドレスはniki☆ando-kobo.jpの☆をアットマークに変えたものです。
よろしく!

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