やっと、めでたくなった誕生日の話

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先日、GALLERY ART POINTから送られてきた
お客様からのメッセージ。
みなさんありがとうございました☆

私、2月13日って誕生日なんですけどね。

誕生日を「めでたい」と思えるようになったのは
ここ2年ちょっとのことなのです。



初個展を開いて、アーティストとしての活動が
すこしずつ活発になりはじめて
ファンの方々も増えてくるようになってから。

なぜかというと、
「生れてきたことの意義」を模索している時期が、
すごく長かったから。

「生れてきたことの意義」なんて、
考えもしないでいられたほうが幸せに決まっている。
誕生日が来て、誰かに「おめでとう」と言われたら
なんのためらいもなく喜べるほうが、ね。



でも、私はそうじゃなかった。


よく“最近の若者の問題”として言われているように
生きていることの実感が得られなかったわけではありません。
その点はまったく反対でした。ただしネガティブな意味で。

「なぜ、私は生れて来たの?苦しむために生れて来たの?」
――と、この謎を心の中で叫んでいるのが日常だったからです。


公園デビューした3歳の頃から20歳ごろまで
果たしてただの一度でも
人間関係において安らかな気持ちでいたことがあったんだろうか?


それがいまでも分かりません。

詳しいことは書かないでおきます、
書いたところでまた怨恨がぶりかえすだけだしねぇ(笑)。



私は直接間接に人間を観察してきて、
すっかり希望をなくしてしまっていました。
その中には他人のことだけだなく、
自分自身に対する激しい後悔もはいっています。


人に希望を持てなくなった。
家の外でも家の中でも、醜い姿の方をずっと多く見てきたからです。
(家の中というのは、
毎日見させられたニュースやドキュメンタリーにおいて)

神に救いを求めることもできなくなった。
もっとも深い傷を負ったところが
ミッションスクールだったからです。

高校に入ってはじめて
「ああ、人権を保障されているとはこういうことか」
と実感しました。




そういう人生を送ってきた私にとって
誰かに「お誕生日おめでとう」といわれることは
長らく耐えがたいことでした。
同様に、「生れて来てくれてありがとう」という言葉も。

自分が生まれてきたのは、まるで苦しむためのようだ――と思っている時
「生れて来てくれて・・・」などといわれるのは
「苦しんで良かった」と言われているのと同じだからです。

「生」が「苦しみ」と同義語である時に
「生」を得たことを無条件に賛美されるほど、
恐ろしいことはなかった。


それと同時に、
励ますつもりで発せられる言葉が
これほど簡単に人を追い詰めうるということ、
これもまた私自身ショックでした。




実際にそういう励まし方をされたことはありませんが、
“辛い状況にある子どもたちへのメッセージ”のような形で
発せられているのを見ると
どうしても心の中で反発を感じてしまいます。



『私たちの存在の一部はまわりにいる人たちの心の中にある。
だから自分が他人から物とみなされる経験をしたものは、
自分の人間性が破壊されるのだ。』


これはプリーモ・レーヴィの言葉です。
(本ブログでもレーヴィの名は時々出ています)

有名な言葉だから、
聞いたことのある方もいることでしょう。


この言葉に出会ったときは激しくうなずいたね。
まるで、自分のことを言っているようだったから。
(おそらく、私だけではないはずです)

このように、いったん自分の人間性を否定された人は
自分自身でその意味を回復しなければならないのです。

そんなときに、
生まれてきたことが「めでたい」「ありがたい」なんて・・・ねぇ。


誕生日を「めでたい」と思えるのは
生れてきたことに疑問を持っていない人だけではないかしら?
つい、そう考えてしまいます。


だからこそ、今はようやく「あ、めでたいかもしれないな」
と思えるようになりました。


私にとって、作品を気に入ってくれる人がいる、
作品を通じて人とつながりあえるというのは
それほど重要なことなのです。

制作はそのまま私の心を表す言葉であり
まあ大げさにいえば、自分の魂の軌跡であり
魂のかけらだからです。

心の底からファンのありがたみを感じます。
アーティストとしては異端の経歴を持っているから
なおさらかもしれない。


だいたい、こうして誕生日記事を書けること自体
いままでになかった奇跡みたいなものだからね!
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コメント

No title

誕生日は生きていく上での節目なんですよね。
一年に一回くらい その節目が来たときに あーー 又一年無事に終わった 又一年歳を重ねられるように頑張ろうって 58歳になると そういう意味で誕生日は又 節目を迎えられておめでとうと。
先月 父を亡くして 自分の生きる は家族のため従業員のために私が健康に歳を重ねていく これが神から自分にかせられた今後の生き方と(笑)

だからニキさん お誕生日おめでとう 又一年 充実した日々を積み重ねてください。 

Re: No title

viragooさん ありがとうございます。
お父様がお亡くなりになったとのこと、お悔やみを申し上げます。

「家族のため従業員のため健康に年を重ねていく」・・・すばらしい生き方ですね!
そしてviragooさんは、私が個展デビューしたときに
一番最初に絵を買って下さった、記念すべきお客様です!

また一年、濃い人生を送れるようにしたいと思います。

No title

しっかり読ませていただきました。いろいろ励まされました。
私も誕生日はあまり好きではなかったり・・・

でも、とはいえ、ナンダカンダ言って、
お誕生日おめでとうございます!!

今回はもう難しく考えるのはやめて、言いたいから言いました(笑)
倒れない程度に制作がんばってください~

Re: No title

kotatsuさん

ありがとうございます。「励まされた」という言葉が嬉しいです。
ここまで来るのに長かった~(笑)

いま、新しい作品にとりかかっているところです。
完成したらこのブログにUPしますね!
倒れない程度にがんばります(笑)

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