夢覚めてのち・・・

8月8日の朝に見たような夢
その後再発していません。いまのところね。

ところがなぜか、昨日からやたらとテンションが高いです。
悪夢のおかげで覚醒しちゃったのでしょうか。


カタルシス(浄化)ってやはりあるかもしれない・・・とひそかに。

あえて恐怖や悲しみを体験することで
生へのエネルギーを回復する力を得る、というものです。
これは演劇や音楽などの作品について言われることで
実際に見た夢とは、またちょっと違いますが――



さて、8日の朝の悪夢です。
それでちょっと思い出したことがあるのでその話を。


昔、「芸術新潮」の「気まぐれ美術館」で
故・洲之内徹氏がこんなことを書いていました。

人間の想像力についてのことで、
だいたいこういう内容だったと思います。
(引用でなく記憶なので、細部の異同はごかんべんしてくださいまし。)


 “よく核戦争云々を言われるが、
  本当にそんなことが想像できるのだろうか?

  もし本当に核戦争のことを想像しているなら、
  なぜ、毎年被爆地で行っているあの式典の中で
  一人の発狂者も出なかったのか。
  私には不思議でならないのだ”




人間の想像力にも限りがあるということです。
洲之内さん、そのことをかなりぶっちゃけて言っていますね。



想像力の限界については、別に核戦争に限りません。
そして戦争に関係ないところにも当然、ある問題です。


私は洲之内氏の意見にもなるほどなあと思いますし
空間の断絶は越えられないと思っています。
「そこにいたか、いなかったか」の差は永遠に越えられないと。
そして、だからこそ想像力が大切なのだとも思います。


ただ、その上であえて言わせてもらえるなら
私は『発狂』した人間の一人です。


すくなくとも、そのために人生が大幅に狂いました。



これはいままで、講演でも話してきたし
ブログでも自分について解説するときに書いてきました。
しつこいかもしれないけど、この説明がないとワケがわからないので。


私の頭は、実体験と情報との間に線引きができません。
理屈では分かっていても、受け取る衝撃が同じ系列にはいってしまいます。

恐ろしい画像や映像への感受性も異様に強くて、
画像を見たという体験そのものがトラウマになります。

歴史について学ぶとか、世界で起こっている現実を知るとか、
戦争や平和について学ぶとか、
そういう「なにかについて学ぶ」という目的を通り越してしまうのです。


その結果、8月8日の記事に書いたようなありさまになります。
日々の生活は文字通り、悪夢との闘いです。

(だから正直なところ、ヘイワヘイワといわれてもリアリティがありません。
 頭の上から爆弾が落ちて来たことこそありませんし、
 そのことには感謝しています。
 しかし、私自身の実生活は少しも平和ではありませんでした。)



私が子供のころから違和感を持っていたのが
「多くの人たちはトラウマになっていない」らしいこと。
実際には私の方が少数派、というかめったになかったんですけどね(笑)。

子供の頃は自分がアスペルガーなんて知らないから
自分の方が変わっているなんて思わなかった。


反核の運動をしている人にも何度か会いました。
でも、そういう人たちもやっぱり、私を珍しいと思うらしい。

「ニキさんは戦争の写真がトラウマになったんですってね」
という感じの語り口をきいて、
「あれ、なっていないの??」と意外でした。

あれだけ熱く訴えているんだから、
さぞや震えあがっただろうと思ったのです。



しかし、あとから考えれば
これは私の方が間違い。


私みたいになってしまったら、
かえってなにもできなくなってしまうのです。

「適度に恐怖を感じる」というのもみょうな言い回しですが(笑)、
ほんと、それができないと日常生活にまで悪影響が出ます。

私の場合、受け取った恐怖がいわば一線を越えていたため
何かの形で行動に移すという選択肢が失われてしまった。



「他人事ではない」という言葉がありますが。

“「他人事ではない」と意識的に考える”のと、
“他人事と考える能力がもともと欠けている”のとは
大変な違いなのです。


これはいい悪いではなく、そういう違いがあるということ。


恐怖のエネルギーを行動に移すには
ある程度の距離感がどうしても必要であり、
『発狂』してしまったら行動もできないのです。
関連記事

コメント

とても共感できました!

私自身、アスペルガーでずっと「自分は普通じゃないんだ」と悩み続けてきたのですが、ニキさんのブログを読んで、共感とともにふと荷が降りた、ようなとてつもない感覚におそわれました。

同時に涙も出そうな、ああ自分だけじゃないんだって。

私は、音楽をずっと聴いてると音楽機器の前で違う場所へ旅をしてる気分になります。現実感を失わない程度に、毎日を旅行のようなワクワクを持ちながら生きていこうと思います!笑

Re: とても共感できました!

両さん様

初コメありがとうございます。
共感とともに荷がおりたような・・・とのこと、嬉しいお言葉です!

私のブログを読んで「これは自分に当てはまる!」と
ちょっとでもスッキリする方がいればと思って書いています。
この歳になってようやく、自分の持っている世界・感性や感覚などについて
言葉で説明できるようになりましたので。
説明がつかないころはフラストレーションがたまっていましたねー(笑)。

音楽による異世界への旅、楽しんでください。私もハマるとけっこうすごいです笑

お返事嬉しいです(^O^)

そうなのですね・・、表現は下手ですが私はクセ毛です。
私の特性ってクセ毛のようなもので、無理に普通だったり、直したり(全部いいとこばかりではないけれど)を目指すより、共存していけばまた世界が変わるのでは、ともがいてもがいて、最近やっと気楽に過ごせるようになっています!


ニキさんのブログ、これからも愛読してきますね(*゚▽゚*)

最初のたとえ、意味不明だったらすみません(>_<)
でもいろいろ感謝します、ありがとうございます(^-^)

Re: お返事嬉しいです(^O^)

そうですね。自分に合わないことをムリにやろうとしても疲れてしまいます。
共存しつつ、うまく生きていく方にシフトしたら
生きるのがずっと楽になりました。
ブログ、よろしくお願いいたします(^^)

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)