悲しみのスイッチ

私の心の中には「悲しみのスイッチ」があります。

何かの拍子にそのスイッチが押されてしまって
突風のように悲しみの感情が巻き起こるのです。


これが鬱病のせいなのか、
アスペルガーのせいなのか
だいぶ考えましたが、

最近になってどうやら
アスペルガーの方がそれっぽいと思うようになりました。




理由は二つ。


まず、鬱病の症状が出るときは
悲しみと言うより、
非常に深い疲れと“感覚の虚無”に近いのです。

神経が麻痺して、何も感じ取れなくなる。

何も感じないというのは
決して楽なことではなく。
身体もまともに動かないし
重力が何倍にもなって地面に押しつけられるような感覚になります。



次に、このスイッチの存在を
一番最初に感じたのが6歳ぐらい。


そのころはさすがに、
まだ鬱病の症状が出ていなかったのです。
鬱病の芽生えを感じた最初のときは
10歳ですからね。



こんな具合に
だいぶ昔から私の中に備わってしまっている
このスイッチですが。

たとえばよく覚えているのが次の記憶です。


6歳か7歳の頃に見た、カエルの絵。
「つまり・水漏れなおします」のトラックだったと思います。

そこに描いてあったのが、
お腹が破裂したカエルの絵でした。
おそらく、トイレが詰まって流れなくなったのを
カエルの絵で表現していたんでしょう。


マンガチックな、たわいもない
宣伝用のイラストでしたが

それを見た途端に悲しくなりました。
カエルがかわいそうでたまらなくなって。



私がいきなり泣きだしたので
母がどうしたのかと聞きました。
私がわけを話したら、
そばにいたよそのおばさんが「優しい子ねぇ」と言っていました。

でもこれは、
たぶん優しいからではないと思う。
予測できない発作のように悲しくなってしまう、
それだけなんです。



このスイッチは幼いころから
ずっと私について回り、
つい最近になってもこの調子です。


今回、スイッチを押す役目になってしまったのがこれ。


13.11.ポスター0001


子供の虐待防止のポスターですね。

ご覧の通り、
ヒヨコのマスコット(?)で虐待の例を表しています。

これを見ていたら
降ってわいたように悲しくなりました。
このヒヨコちゃんたちがなぜか、
無性にいとおしくて
抱きしめたいような衝動にかられたんです。

バスの中でいきなり泣き出してしまって
私自身が困りました。

理由をたずねる人はいませんでしたけど(まあこれが普通ですね)、
たずねられてもおそらく
返事がわけのわからないものになるでしょうね。

「虐待防止のポスターのヒヨコで泣けてきました」なんて。



なぜここまで感情が暴走するのか
自分でも分かりません。
ただ、泣くのをやめられなくなるのです。


「悲しみのスイッチ」が入る時は
すぐに自分で分かります。
あ、いつものアレが来たなー、と。

それでいて回避することができないんですよ。
いつ・どこで・何に反応するか分からないわけだから。


ただ、
同じようなスイッチを持っている方がいないかな
ということは知りたいです。
仲間がいれば少しは安心できる気がしますし。


これを読んでいる方で
自分もそうだという方、いませんか?
関連記事

コメント

No title

小学生ぐらいまでだと、アニメや漫画の残酷な表現とかでしばらく落ち込む事はありました。
宮崎駿のラピュタぐらいでも、明らかに人が死んでいくシーンとか見て、「こんなふうに死んでいくこの人達の人生って・・・一人一人命があるのに・・・家族がいるだろうに・・・」と思う子供でした。泣くほど、ではありませんでしたが。

年をとるにつれて、段々「こういうのは人が作った作品」と思うようになってからは、感覚が鈍くなっていって、特に感じなくはなってきました。

共感・・・では無いのかもしれないのですけど、ニキさんは、子供の頃の自分のもっと敏感な状態なのかな~、と想像してます。

Re: No title

名もなき人のドラマって、考えてみたら本当に無視されっぱなしなんですよねぇ。
普通よりも何かできる人じゃないと、主要人物として成り立たないのかもしれませんが。

kotatsuさんの感じられていたこと、たぶん私も似たように感じていたと思います。
“目につかないところ”に目が行っていたわけですし。

子供の頃って、案外こういうことを考えていたりするのでしょうか。

悲しみのスイッチがない?

私も鬱病の症状が出るときは、
非常に深い疲れと“感覚の虚無”に陥り、ニキさんの気分がよく理解できます。何もする気が起きないのに、何もしないでいるとどんどん滅入って行くんですよね。
さて、私の二十歳の末っ子のことで恐縮ですが、アスペルガーとか注意欠陥障害とかと診断されていますが、ニキさんの文章をよんで、ふとおもいました。彼は幼児の頃から以降で涙を流してむせび泣いたのは、ただ一度だけなのです。彼には逆に悲しみのスイッチがない、または消えてしまったのだろうか、と。上二人の子供らは、普通に小学校高学年くらいまで何かあるとビービー泣いていたのに。
逆の話になってしまい、すみません。

Re: 悲しみのスイッチがない?

mirashigeさん

末のお子さんのことですが、ふたつ考えられます。

ひとつは、悲しみを表現することができない。
これは可能性として高いかな・・・と思います。

発達障害の人には“的確な伝え方ができない”ことも障害の一つとしてあるそうです。
たとえば、ものすごくお腹が痛いのに
表情やしぐさや言葉で「痛い」と伝えることができない、
そういうケースです。
外から見れば平然としているように見えても、
本人は非常につらい状態に耐えていたりするわけです。

もうひとつは、おっしゃるようにそういう感覚がない。
発達障害も千差万別ですから。

私が考えられるのはこんなところです。ご参考になれば。

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)