かぐや姫の物語について

高畑勲監督の映画『かぐや姫の物語』が公開されたようで。

それで思い出したので、
かぐや姫について私が知ったことを書いてみようと思います。


かぐや姫は月へ昇天したのではなく
気が狂って死んだ――という解釈があるそうです。

(連日、発狂ネタみたいになってすみませんね(*_*;))

「月」というキーワードがそのことを示していると。

昔から、月はどこか不吉なモチーフともなっていますしね。
たとえば満月の夜には頭がおかしくなるとか、
文学だったら
『源氏物語』で夕顔の君がとり殺されるときも
月が煌々と照っていたりします。


そして、姫がおかれた状況をかんがみれば
実は幸せとはほど遠いことが分かるのです。

姫は精神的に追いつめられて、死ぬほかなかったのです。



まず、貴族たちが求婚して、姫は断ります。
しかし当時において、
貴族を拒否するというのは大変な罪に当たります。
好きじゃないから結婚しない、とはいかないのです。
また貴族にとっても、愛情だけではなく
政治的な思惑がからんだりします。

姫に結婚を申し込んだ5人の貴公子のうち、
倉持の皇子という人は
モデルが藤原不比等だと言われています。

不比等は歴史上初めて、
自分の娘を帝の妃にした人です。
そして娘が男の子を産み、
その子が次の帝になることで権力を握りました。

やり手の人物だったことが分かりますね。


こういう人物と結婚したところで
すぐ飽きられるか、利用されて捨てられるかの可能性は
大いにあるはずです。



そこにさらに、帝が求婚します。
それで姫はいよいよ追い詰められるのです。


帝の命令は絶対であり、拒否することは許されません。

しかし帝の愛を一身に受ければ
後宮で嫉妬のうずに巻き込まれることは確実
です。

『源氏物語』で桐壺の更衣(光源氏の母)が
後宮のいじめを受けて命を落としたこと、
それと全く同じことがおこるでしょう。

まして姫は貴族の後ろ盾もない、
ただの貧しい竹取の娘ですから。



貴族を拒否することも許されず、
帝の愛を受け入れれば嫉妬につぶされ、
しかし帝を拒めばそれだけで大罪にもなり――と

かぐや姫の置かれた立場はまことに救いがなかったのです。

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