アイドルと聖者

最近、たまにテレビで
アイドルグループの女の子たちを見ています。
絵画にたずさわる者の一人として
美しい顔の研究は怠らないようにしているためです。

いやー、私ごときがいまさら書くまでもないことですけど
みんな綺麗ですね。
綺麗な人も可愛らしい人もいます。


なんで唐突にこんな話で始めたかというと
今回のテーマと関連しているから。

「アイドルと聖者」というのが
今回のテーマでして、
「アイドルは聖者に近づき、
 聖者はアイドルに近づく」
――というのが私の持論です。


ウラジミールの聖母0001




これは中世のイコンで【ウラジミールの聖母】と呼ばれるものです。
高階秀爾監修『カラー版 西洋美術史』からひっぱってきました。

この“イワユル美術史の貴重品”を見て
つい思ってしまうのです。

「この女の人は美人だなぁ」と。


中世の美術は決して写実的ではなく
このイコンの聖母もかなり様式化された人間像ではあります。

顔の作りとか、指とか、衣装とか。

にもかかわらず「美人だ」と思うのには
突っ込んで考えれば深い理由があるのでしょうけど

ひとつには、
現代にも様式化された美人像がたくさんあるからだと思います。

早い話が、二次元アイドルの世界ですよ。
あれだって写実的とはいえないでしょ?
でもちゃんと、「この女の子は可愛い子なんだな」と分かります。

目がやたら大きいのだって、
可愛らしさを表す記号なわけですよ。
間違っても、決して、巨大な眼球としての写実表現ではない。


このイコンに描かれた聖母マリアもまた
現代の極東アジアの島国でも通じる
「美しさをあらわす様式」を持っているのでしょう。


そしてもうひとつ、強調すべきは
この聖母子像は
ある時代、ある国の画家が
彼自身とその時代にとって
もっとも美しく、もっとも尊いものの姿

形にしようとした結果なのです。


アイドルと聖者の共通点として
まず最初にあげたいのが、この点です。
ある集団の中でもっとも美しく、尊いとされたもの。
それがアイドルであり、聖者なのです。

「共有され、美化されたイメージ」を持っていること。

さて、今回の記事はまだ前置きです。


次回、このネタについて書くときは
この第一の共通点について探求してみます。
お楽しみに☆
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コメント

No title

私もアイドル好きなんですけど、この観点はなるほど~、と思いました。

確かに、「聖母」を目指してるのだろうか?というほど徹底したキャラクターを演じてる人もいますねぇ。(笑)

普通の人間ならば、好きな人、嫌いな人がいるのが当たり前なのに、アイドル達は「どんなファンだろうと大好きだよ」という聖人的な包容力を見せなければいけませんからね。

次回も楽しみにしてます~

Re: No title

kotatsuさん

ご興味のあるネタでよかったです(^^)

聖者とアイドルの類似については、けっこう前から考えてきていました。
「アイドル」という言葉には、「偶像」という意味があるそうです。
神や、聖なるものの姿をかたどった像のこと。
だからもともと、崇拝される対象という意味合いがあるんですね。
実際、ファンにとってアイドルは聖者のような存在でしょう。

このネタ、ぼちぼち小出しにしていくつもりです!

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