アイドルと聖者 其の三

アイドルと聖者、其の三です♫


さて、アイドルも聖者も
崇拝する人々(ファン/信者)の間で
イメージを共有された存在である――と
書きましたが。


今回は、共有されたイメージの神格化・美化について。


アイドルはもともと可愛いのがあたりまえですが、
ファンの中ではただ「可愛い」と愛でるだけでなく
神格化・美化されていきます。

どこかで、人間という領域を超えた存在として
とらえているのではないでしょうか。
たとえば肉体的な、きれいでないことのイメージがない。
人間臭いことを一切、排除した存在です。

たとえば、アイドルの恋愛事件が大騒ぎになるのも
「人間の女」という生々しさが
もともと想定されていないからでしょうね。

地上の、肉体的な女性像から隔絶したイメージ。


もちろん、ビジュアルな面で
より美しく変わっていく
ということもあります。

ビデオや写真の中では、
ほとんどファンタジーの世界の住人のようになっているでしょ?

聖者の場合も、ビジュアルは実際かなり大事なようです。


名画に出てくるキリストはやっぱりハンサムで
スタイルもいい。
(リアル系の画家の場合はそうでもなかったりしますが・・・)

ベラスケス
ベラスケスの描いたキリスト。カッコよすぎるわい。



聖母マリアがどういう顔をしていたか、なんて
実は聖書にはなにも書かれていません。
マグダラのマリアもそう。

それでもやっぱり、
描かれるときはいつも美人になります。

聖母マリア ムリーリョ
スペインの画家ムリーリョが描いた聖母マリア。少女の姿です。
これぞ美少女アイドルの元祖!と思ってしまいそうな可愛らしさ。



そして、聖書には書かれていないことまで
ゆたかな想像力によって付け加えられていたりします。

これはむしろ、中世の聖者伝説などによるものなんですね。
長く受け継がれていくうちに
伝説の中に、聖書には書かれていなかったことが
どんどん追加されていったのです。


聖なる存在に対して、
その聖性をより高めたいと感じるのが
崇拝する側の心なのでしょう。


アイドルの場合、
ファンはそれぞれの子のキャラや口癖、逸話なんかを
いろいろ知って喜びます。
「こういうものが好きなんだ」とかね。

これが、聖者の場合は伝説の追加などにあたるのではないでしょうか。

コメント

No title

神格化、はそれに関わるいろんな人のいろんな思惑でされていくのだろうな、と思います。

本気で心から、尊敬、崇拝してる人がそうしていくのもありそうですし、
死んだ人は悪く言えないから、っていうのもありそうですし、
商売に結び付けてる人または教団をただ大きくしたいだけの人が、より人を騙しやすくするため、だったりもありそうですし。

アイドルの場合は、明らかに恋愛感情フィルターがかかってますね。(笑)
恋愛感情が働くと、脳内からいろいろホルモンが出て、その人の悪いところが見えなくなっていくのだとか。

キャバクラとか、ホストに大金をつぎ込む人も、その脳の機能によって、相手を神格化してしまって騙されてるのだろうな、と・・・

Re: No title

そうですね。美化や神格化にもさまざまな心理が働いているでしょうね。
亡くなったスターがことに神格化されやすいのは、
やはり死者は決して夢を裏切らないというのがあるのでしょう。
若くして亡くなったりしたら、それはもう・・・(笑)

アイドルやスターにハマる場合、おそらく売りだす側と好きになる側で
共同作業のような心理が働くのではないかな、と思います。
売りだす側は夢を提供し、
好きになる側は崇拝し貢献する(グッズやCDを買う)。
どこか納得ずくで、幻想の恋愛を楽しんでいるような感じではないでしょうか・・・。

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