私が天使を描く理由(わけ)

昨年末に描いた天使の絵。

壁に現われた天使Ⅲ 2013年 油彩 P15号
【“壁に現れた天使 Ⅲ”  2013年12月 油彩 P15号】


只今、さらに別の天使ものと格闘中です。



さて、天使シリーズもいつのまにか
軌道に乗ってきまして

同時に私が天使シリーズを描いていることは
だんだん知れ渡るようになってきました。

そんな中で、ときどき聞く言葉があります。


「なぜ、この時代に天使の絵なのか?」ということ。


今回はこれにお答えしようと思います。


端的に言って、
「自分にとって重要なモチーフだから」。これに尽きます。


正直、「時代に合うかどうか」なんて
考えたことがなかったのですよ。

私の眼中にあるのは「何を描きたいか」であって
「今、どういうネタを描くべきか」ではなかったからです。
ネタの流行りすたりなんて知る由もなかったのです。

本当にただ、
自分にとって重要だったから天使を描きはじめただけ。



天使ものを描くようになったのが
そもそもある事件がきっかけでした。

それこそ「向こうからつかまえにきた」というぐらい
劇的に始まったことなので、
私自身、理由が分からないぐらいなのです。

何度かブログに書いてきましたが、
この事件こそがすべての始まりでした。



幼少期から「爆心地(グラウンド・ゼロ)の天使」のイメージに
とりつかれ、おびえ続けて
忘れようとしながら大人になったある日。

まったくの偶然で
ある音楽番組を見て、
とあるシンガーの姿にかつての天使のイメージが重なったのです。



よく描かれる
光に満ちた幸せな天使ではなく、
業火に焼かれ、黒く汚れ、人間と同じ闇に冒された、
ただ眼だけはまだ天井の輝きを残している天使。


彼の姿を見た瞬間に、
自分があの「爆心地の天使」のイメージを
一生かかえつづけなければならないことを悟りました。


あまりに突拍子もないイメージの連鎖だったので
いまだに自分でもわけがわかりません。
それが2007年の5月。


それ以来ずっと、同じ天使にとりつかれたままです。
彼を描くことを通して、
自分のトラウマの浄化をしてきました。
人の救済の形についても考えてきました。



こんな風ですから、
「なぜ、この時代に天使なのか」という問いは
はじめから私の中にはなかったのです。
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コメント

ニキさんの天使たちが好き。

アートが表現であるならば
そうでなくちゃ、だと思います。
そうだからこそ
その作品に触れた人を共鳴させることが
できるのでは と思っています。
これからも その想いで描かれた天使たちを
見つめて行きたい と 思うのです。

Re: ニキさんの天使たちが好き。

キャットニップさん

ありがとうございます。
ときにテーマ/モチーフとの出会いは、奇跡としか言いようのないことがあります。
私の場合がまずそうでした。
見つけた後は「いかに表現するか」となり、理性の領域なのですが
一番最初の出会いは感性の領域であり、これが根のところでは大切なんだなと思います。

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