名前という神秘の記号 其の二

14226劇画新作下描き0001
新しい劇画に出てくる女の子。(本文とはさほど関係ありません)


さて、前回のつづきです。

名前というのは、
考えてみると本当に不思議なもの。


人でもモノでも、
この世に一つしかない「それ」を表す記号。

たったひとつで、
ある人間の全存在を表すことのできる言葉です。





いやがらせの常とう手段としてよくあるのも
名前です。

たとえばこんな


●名前をからかったり、ネタにしたりする
●嫌なあだ名をつける


これらは図らずも、「名前」というものの重要性が
広く共有されていることを
表わしています。


名前が笑いの対象になるのは
その人の人格も笑いの対象になっているということ。

また、嫌なあだ名をつけることは、
“そのあだ名にふさわしい存在だとみなしている”
ということになります。


名前とはアイデンティティそのものですから。

ある一人の人の全人生・全人格をまるごと表わす
唯一無二の記号なのですから。



それだけに一番いじりやすい。
簡単だし、自分で変えられないし。



だから、収容所で名前の代わりに
番号を与えたというのは
いやがらせの極致なわけです。




逆に、何か/誰かの力が
恐るべきものであるとき
畏怖が「名前を呼んではいけない」という形であらわれます。


たとえば旧約聖書の唯一神。

モーゼに与えた「十戒」の中に
「私の名をみだりにとなえてはならない」という一項目があります。

実際、ユダヤ教においては
神の名を唱えることが禁じられています。
(イスラム教で「アッラー」の名が唱えられるのとは
 対照的)



映画『ハリー・ポッター』シリーズで
ヴォルデモート卿という悪の総帥がでてきますよね。


この方↓
ヴォルデモート 画像
※出典:http://kanasoku.info/articles/27226.html



作中では、彼の名前を呼んではいけない
ということになっています。
それは、彼がいかに大きな力を持っているかの証明なのです。



そういえばヴォルデモートを演じた
レイフ・ファインズは
『シンドラーのリスト』で収容所の所長役でしたね。
観ていないけど一度観たい。



190px-Ralph_Fiennes_(Berlin_Film_Festival_2011).jpg
※出典:ウィキペディア

ヴォ・・・ヴォルデモート様のすっぴんが・・・コレっ!!(°☐°;)

かっこよすぎじゃぁ~




気を取り直して。



『ハリー・ポッター』シリーズには
上記の〈名前〉に関することのほかにも
ヘブライズムの色があちらこちらに
見られるそうですが――
レイフ・ファインズ、こっちでも悪役なんですねぇ。





この「名前を呼べない」ということ。
実は私の場合、正反対のことがらでも起こるのです。

誰かをモーレツに好きになった時
その人の名前を言えなくなってしまう。



あのフィギュアスケート選手、
セルゲイ・サフノフスキーのときもそうでした。

いつも「あのイスラエルの人」とか
まわりくどいいい方をしていました。

まあ、それ以前に
彼のことを誰かに話すこと自体
ほとんどありませんでしたけどね。
だって恥ずかしかったからさっ。

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プロフィール

探究者ニキ

Author:探究者ニキ
安藤ニキ
神奈川県横浜市生まれ、
慶応義塾大学文学部哲学科卒業の画家。
油彩・版画・ドローイングなど表現方法はさまざま。たまーに漫画も描きます。
作品のお問い合わせはnikiあっとando-kobo.jpへお願いいたします。

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