山崎洋子さんの自伝から―自殺について

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先日、私が古本屋でランダムに買ってきた本をあげてみる。

●太宰治『走れメロス』 ※短編集

●クロード・ギヨン イブ・ル・ボエニック『自殺』

●プリーモ・レーヴィ『溺れるものと救われるもの』


・・・すごいな。

気がついたらすべて自殺関連だった。

太宰治もレーヴィも自殺しています。
理由は大きく違いますが。


というわけで、話は自殺のことに移ります。




とはいえ、私自身
他人の自殺をどうこう言える立場ではないので
自分のことと関連付けながらでしか
お話しできないのですが。

(お話しできないって、結局私が話したいからなんだけどね)


本ブログでお知らせしてきましたが、
山崎洋子さんの自伝『誰にでも、言えなかったことがある』の
カバー挿画に
私の作品がはまっています(祝)。

それで、自伝を読んで思うことを
ちょっとずつこのブログでも書いていこうと考えております。


山崎洋子さんのお祖母さんは自殺しているのです。



自殺については何度か書いてきましたが、
私が言いたいのは「自殺の多くは他殺」ということです。

洋子さんのお祖母さんだって例外ではありません。




私だって家族に死なれたら困りますけど、
誰が好きこのんで自殺するでしょうか。

中には、どうしようもない自意識過剰で自殺するケースもあります。
中二病をこじらせたとしか思えないケース。

しかし、多くはそうではない。

色々なもの・ことに追いつめられて
たどりついた最後の道がそれなんです。



法医学者の上野正彦氏は
「自殺の9割は他殺」と言っています。
松本清張も、汚職事件で自殺させられた官僚について
「精神的な他殺」と書いています(これは小説ですが)。

にもかかわらず、なぜ自殺が「罪」とされるのか。


私が思うに、理由は3つありそうです。

①「そうしないとどんどん自殺してしまうから」
②「自殺の原因が複雑でわかりにくいから」
③「自殺の持つ批判性と抗議への反発」


①は特に言うこともないのですが
問題は②と③。


自殺した人は特定され、わかりやすい。

しかし、自殺に追い込んだモノは複雑で、
特定の顔を持っておらず、わかりにくい。

子供のいじめ自殺にしたって、
汚職事件の自殺にしたって、そうじゃないでしょうか。

責任者の顔がまるで見えてこないのです。

「死ね」と言わなくたって
死ぬしかない気持ちにさせることは、いくらでもできます。
しかし、その証拠が残ることは少ない。

証拠がなければ犯人も見えません。


それゆえに自殺は、生きている人たちにとって
なんらかの「批判」ともなりうる。
生きている側としては、それは気持ちいいことではありません。



自殺が「罪」とされるのは、
「そのほうが楽だから」じゃないかと思うのですよ。

特定された、わかりやすい相手を責めたほうが楽なんです。


次回はこの話について
洋子さんのお祖母さんのことと関連付けて書く予定です。
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コメント

No title

自殺は実は他殺・・・その通りと思います。

けど、今の司法や社会ではどうにもできてないのが悲しいですね・・・・

Re: No title

調査しようと思えばけっこうできると思うんですけどねぇ。
本人が遺書に「この人にこういう示唆のされ方をしました」とか明記しておけば少しは違うのかしら。

No title

ハッキリと遺書が残ってて、証言者もいて、証拠もあって、「この人を自殺に追い込んだ容疑者はこの人だ!!」
と分かったとして、それが『罪』に問えてしまうと、それはそれで復讐目的で自殺する人がますます増えてしまうのが問題なんだろうな、と思ってます。

残った人から見ると、「そんなに苦しんでたのなら言ってくれればなんとか出来たのに」となるんでしょうけど、それが言えない、出来ないから自殺するのでしょうし、堂々巡りですね・・・

私としては、どんなに社会や司法として問題があっても、現状の「自殺に追い込んだ人に何のペナルティも無い」ってのはやはりオカシイと思ってはいるのですが・・・・う~ん・・・・

Re: No title

そうか~、そういう危険性もありますね。
復讐目的の自殺が増えてしまう。

それでもやっぱり、何がその人をそうさせたかについては徹底して解明してほしいです。
当事者は遺書で告発する力もなかったりしますから。当事者になりかけた人間として思います。

シルバーロード

私が病気入院中に読んだ戯曲で、「シルバーロード」という名作がありました。
書いたのは赤瀬川原平(尾辻克彦)さん。
「世界最高齢」の自殺者を目指して必死に長生きをするという内容です。
その結末は… 絶版になっているかも知れませんが、ご紹介まで。

シルバーロード

ニキさん。私が病気入院中に読んだ戯曲で、名作がありました。
題名は「シルバーロード」、書いたのは赤瀬川原平(尾辻克彦)さん。
「世界最高齢の自殺者」を目指して、必死に長生きをするという内容です。
実際に東京のコンビ芸人さんが、小劇場で演じていました。
その結末は… 絶版になっているかも知れませんが、ご紹介まで。

Re: シルバーロード

Shoji Hishikuraさん

コメントをありがとうございます。連続で来ていたので、二つとも承認いたしました。
「世界最高齢の自殺者」を目指して長生き・・・ですか。
赤瀬川さんらしい、シャレの効いた設定ですね。
演じていたコンビ芸人さんも気になります。どなただったんでしょうか。
情報をありがとうございました。

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