立島夕子さんのこと

私は最近、某SNSで
画家の立島夕子さんと仲が良いのです。


先日は渋谷区初台・画廊喫茶Zaroffでの二人展にも行ってまいりました。
(武盾一郎さんという方との共演でした)


夕子さんの名前をご存じの方もいることでしょう。
ネットでは有名な方ですので。
名前で検索すればたくさんでてきます。



夕子さんの作品と私の作品を並べてみたの図。
両方とも被爆がテーマなんです。
左は夕子さんの“爆心地のマリア”、右は私の“散華の刻(とき)”。

yuukosan1511129.jpg sange14609.jpg





私が最初に知ったのは
たしか2012年ごろ、コンビニで雑誌を立ち読みしていたとき。

終わりの方に
「恐怖画家・立島夕子は生きていた!」という見出しを見つけました。

それでお名前とともに
すでに伝説的な存在になっていることを知りました。(存命なのに・・・)



「あたしはもうお嫁にはいけません」という絵を
ご覧になっている方は多いはず。
全面暗い赤の画面に、
首が長く伸びた女性がぎょろっと目を剥いている絵です。

これだけ書いて「あーあれか」と思い出されたかもしれません。


この作品はインパクトの強さから
ネット上でかなり一人歩きしたらしい。



私が最初にネットで見ていたのもこれでした。
「ベクシンスキー」で検索していたら
なぜかこの絵が一緒に出てきたんです。


やっぱり最初はどきっとしましたよ。


と同時に、
「いったい誰がこの絵を描いたんだろう」と思いました。
雑誌で読んだ方が作者だと知ったのはそれからまもなくのこと。

「立島夕子」という名前も印象的だったので
HP「立島夕子の地下要塞」を訪問しました。


これについては論より証拠、
一度のぞいてみてください。
強烈な作品ばかりです。

http://undergroundfortress.web.fc2.com/index.html




夕子さんの作品を特徴づけているのは
その「痛み」の感覚の強さです。

お母様の病没、ご自身の抱えるさまざまな病気、性犯罪に遭われたこと、
お友達を亡くされたこと、
あらゆる悲惨と残酷への怒り、
こういったものが夕子さんの中で凄絶なまでのエネルギーになっているのでしょう。


個展会場でお会いしたとき「赤色が一番好き」とおっしゃっていたとおり
画面に多くみられるのは「赤」の色です。
そしてタッチは火傷した肌を思わせます。


私もまた、夕子さんの作品におののいた一人ですが
それと同時に「もしかして自分と近い感性を持っているかも」
とも思いました。

核の恐怖をテーマにした作品も多かったし
怨念渦巻くような世界観の中に
強烈な「救済への願い」も同時に感じたからです。




でもまさか、実際にお会いできたり
SNSでコメントをやりとりするようになるとは思わなかったですね。
しかも、話が合う。はずむ。




夕子さんが社会派と呼ばれることはないですが、
およそ「社会派アート」と銘打たれたどんな作品よりも
夕子さんの作品は社会派だと思う。
「社会派」の定義をメッセージ性とその強さだとしたら、ね。

よくある社会派アートが、
名前負けならぬテーマ負けして
作品としてみたら
インパクトもなにもなかったりすることがあります。

それは作品の中に、作者自身の怨念や苦悩の影が薄いから。


でも夕子さんの作品はその心配まったくないですねぇ。
むしろ、ここまで描ける人だからこそ
反核・反戦のテーマを描いても白々しくないんです。

テーマ : art・芸術・美術 - ジャンル : 学問・文化・芸術

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