いわゆる反戦アートについて

制作中の作品部分。
twins162260001.jpg



人様の作品について
あれこれ言えるような立場ではないのですが、
まえから思っていたことがあるので。

どんなアートのジャンルでも
面白い作品とそうでない作品があります。


反戦アートでつまらない作品ってときどきないですか?

「反戦アート」というジャンルが
美術界にあるのかどうかは別として。





崇高なテーマを表現しているという
意気込みは分かるんですけど、
作品として退屈なのがけっこうあります。

スローガンは伝わってくるけど、
スローガンをとったら何も残らない。



言っちゃなんですけど、
「中学生が左派の先生からいい点をもらうために描きました」
的なのが多すぎる気がします・・・。



これは私が気付いたことなんですけど
もしかして他にも気付いている方、いらっしゃるかな。

反戦アートあるあるになりそうなのが、
反戦を訴えるにはこのモチーフ、というきまりが
しっかりできちゃっていること。

分かり切ったモチーフを画面に入れないと
反戦を訴えていることにならないのかなぁ。



でもそういうのって、
真剣に描いている本人には悪いんですけど
ああまたこれか、という反応以外のものが浮かんでこない。

反戦アートをつまらなく感じる大きな理由の一つが、たぶんこれ。
モチーフがマンネリ。

描かれるものの幅がすごくせまいから、
いつかどこかで見たような絵が続出するようになるわけです。




ガイコツの兵隊さん、原爆ドームに千羽鶴、鳩、キノコ雲、
防空頭巾のお母さんと子供、
画面にデカデカと書き込まれたスローガン、
「悲しい顔」のテンプレートどおりに判で押したような顔の表現、

こういうのはもう飽きたんじゃい!




前にも書いたけど、
反戦アートや“社会派絵画”を手掛ける理由としてピカソの『ゲルニカ』が
よく持ちだされますよね。
でもそれ、とんでもない話ですよ。
あの作品は天才ピカソだからこそ描けた傑作なんです。

テーマだけ時事問題だの反戦だの何だのにして、
ピカソと同格になったとか
画家としての義務が果たせたとか思っているとしたら
あまりにおめでたすぎやしませんか。



反戦を訴えることについては
何も反対する気はありませんが、
もうちょっとアートとしての価値にシフトしてもいいんじゃないかと思うのです。

テーマによって作品の価値が割り増しされるってことはないはずです。
もしあるとしたら、
それこそ最も伝えたいことも伝わらないままでしょう。

テーマ : art・芸術・美術 - ジャンル : 学問・文化・芸術

コメント

No title

同感です。反戦画である前に絵画、反戦歌である前に音楽であるべきです。

Re: No title

Naoさんコメントをありがとうございます。
テーマ負けしない作品を残したいですよね、そういうテーマで描くなら。

コメントの投稿

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)