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追悼の日々、爆心地の聖花ふたたび(2)

前回の記事に関連して。



いま私の描いている世界は爆心地の天使のイメージがすべての始まりであり、その世界に咲いている花が白い向日葵であったり、クリスマスローズであったりします。
クリスマスローズは最近になって加わった花です。


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世界観が確立するのに重要なきっかけとなったのがハードロック歌手のロニー・ジェイムス・ディオで、もう一人、ブルース・ディッキンソンがいます。私の中ではロニーとブルースがハードロックヴォーカリストの双璧です。

ロニーが爆心地の天使なら、ブルースは爆心地の軍人といったイメージでしょうか。



ブルースについてはあまり触れたことがありませんが、英国ヘヴィメタルの原典にして頂点であるバンド・IRON MAIDENのヴォーカルでイングランド人。
メイデンもまた、戦争や破滅や死といったテーマの曲が実に多いバンドで、それは私自身が「誰かに代弁してほしかった傷/トラウマ」でした。
だからこそ、出会った時の喜びはすごかった。そしてブルースを好きになりました。

ただ、傷やトラウマを表現してくれているといっても、メイデンの場合はその度合いが強すぎて、傷を治しているのか拡げているのかわからなかったりしました。人の死ぬ歌が実に多いバンドなのですが、そういう曲を聴いたり動画を見たりすると、自分の目のまえで本当にブルースが死んでいくような気分になってしまうんですね。大好きな存在であるはずが、哀しい気持ちが強すぎて写真も見られなくなったりしました。ことに、好きになり始めた2007年から2010年頃にかけては甚だしかった。本当に、死体置場にいるような気持ちでした。
現実にはブルース本人がぴんぴんしているのに、感情だけが暴走していました。


まあ、こんな変な感性があるからこそ、絵描きなんてやっていられるのかもしれませんけど。


実はごく最近にも、何年ぶりかで同じ状態になったことがあります。哀しみ以外の感情がすべて麻痺するというのは、まさしく悪夢以外の何物でもありません。



例えばあなたの好きなもの、大切なもの、家族でも友達でも子供でも、タレントでも映画スターでもアイドルでもいいですが、その対象に接して得られる日々の喜びを考えてください。
その喜びが、すべて哀しみに逆転した状態を想像してください。その人が亡くなるかどうかして、愛情はあるのに哀しみだけがある状態を考えてみてください。
それが私の体験した心の状態です。

不思議なことに、ロニーでこのような気持ちになったことは殆どありません。亡くなったときは衝撃でしたが、曲で哀しくなったことは少ないです。もとより、天上の存在のように意識していたからかもしれません。


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私にとって、追悼の感情とはとても日常的なものなのです。いなくなった人に捧げる花という意味合いも、ごく自然に出てきたと言えます。ときには描いている花が、その人自身の変身のような存在だったりもします。

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Tag : 絵画 アクリル クリスマスローズ 戦争 原爆 ハードロック トラウマ BlackSabbath RonnieJamesDio

爆心地の聖花 ふたたび

制作中の作品部分。

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今はまだ詳細を明かせないのですが、11月末~12月初めにかけて展示の予定がありまして、そのために描いている作品の1点です。
他にも何点かあります。
新作はもちろんですが旧作も出るので、完全未公開の作品は何点ぐらいになるかしらね。
個展ではないですが、けっこう重要な展示になりそうです。


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私はこのところクリスマスローズというモチーフにどっぷりつかっておりまして、これが向日葵シリーズもかくやと思われる勢いです。
何て言うか、思いを込めやすい花なんだよね。
名前の通りキリスト教の伝説があるし、清らかなイメージだけどどこかゴシックな雰囲気もあるし。


ドローイング展のコメントでも書いたのですが、私が花を描くときは「いなくなった誰かに捧げる」という意味合いがとても強いです。
もとより最初に浮かんだ花のモチーフ”白い向日葵”がそうだったし。
まず爆心地の天使がいて、その天使の周りで出演する人たちがいて、そこの大道具小道具にあたるのが風景や白い向日葵だったというわけ。
ホラー映画「サイレントヒル」みたいに、ある時点をきっかけにして、地上ではないどこかに誕生してしまった架空の爆心地があるような気がする。


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クリスマスローズがどこかゴシックだと書きましたが、バリエーションの1つに斑点付きのものがあるでしょ?

私はあれが何か凄いなあと思わずにいられないのですよ。だって血しぶきみたいですから。
クリスマスローズはキリストが誕生した時、貧しい女の子が捧げるためのプレゼントとして天使が咲かせた、という伝説があります。
それで行くならキリストが死んだときにも絶対、近くに咲いていたと思う。
純白のクリスマスローズがキリストの誕生を祝って生まれたなら、赤い斑点のあるクリスマスローズはキリストの血を浴びて生まれたに違いありません。
コマドリの胸が赤いのにも似たような伝説があるし・・・

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と、そんなことを考えていたら、欧米でクリスマスローズと呼ぶのは数あるうち原種の「ニゲル」という1種類だけとのこと。
あとはすべて「ヘレボルス属」という広い名前で呼ばれるそうです。
それにしても原種ニゲルは純白さが美しく、やっぱり天の花だと思いましたねえ。

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Tag : 絵画 アクリル クリスマスローズ キリスト キリスト教 戦争 トラウマ 原爆

痛みのメッセージ

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【‟散華の刻(とき)”  2014年 油彩 M100号】


数日遅れましたが、長崎原爆の日に寄せて。

幼少期をキリスト教の中で過ごし、人間の罪についてずっと考えてきた私にとって、「ナガサキ」は重いテーマです。




ここからはいささかマニアックな話ですが…



私は第二次世界大戦はじめ、その他のショッキングな写真や逸話が長年にわたって忘れられず、日常生活に支障をきたすレベルで頭に残り続けていました。本当に、24時間頭から離れてくれません。忘れかけたと思ったら夢に出てきます。試しに夢の回数を数えてみたら、1か月間で6回でした。 


忘れようとして不可能なことは、表現して外に出すしかない。そう決意したのが2007年。そして偶然出会ったのがハードロック・ヘヴィメタル(HR/HM)の世界です。その時の衝撃というのは大したものでした。テーマから曲調まで、見事なまでに自分のトラウマを表してくれている、そう感じました。


いま私が描いている世界は、基本的にその2007年の世界観と変わっていません。忘れたかった記憶をもとにHR/HMを霊感源にして、さまざまな作品が生まれました。好きなアーティストを意識したオリジナルキャラまで生まれました。しかし、それは同時に自分の心の傷を認識することであり、封印していた感情を解き放つことであり、とりもなおさず痛みの復活に他ならないのです。

ですから、私にとってHR/HMに出会ったことは必ずしも幸せなだけの事件ではありません(あまりに心の深層に切り込んでくるので、曲そのものが新しい傷になったパターンさえあります)。それでも、これからも今と同じテーマや世界観で描き続けるつもりです。痛みを抱えて聴き続けるし、描き続けます。



※Facebookの個人アカウントに載せた記事の再掲です

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Tag : 絵画 油彩 メタル 天使 戦争 原爆 ハードロック トラウマ 恐怖画像

脱・テンプレ表現の鬼長い道

久しぶりに超ド級のひどい夢を見たので、それをきっかけに書きます。


夢の中で原爆の動画を見ていました。
今回はその場で直接体験しているバージョンではなく、夢の中でも動画。
(このパターンは半々ぐらいでけっこうある)

写真でなくて体験者が描いた絵で構成している動画でしたね、たしか。
現実の世界で見たものではなく、夢のオリジナルでした。


で、最後まで見たあとで気分直しに、最近好きなDeep Purpleのフェイスブックページを見ていました。
これも架空のページ。

さらに、なぜか「ボケて(Deep Purple)」なる、まとめサイトと思しきページを見ようとしていた。
そんなまとめサイトが夢の中には存在していたのです。

・・・


今こうして書いてみると
何やら途中からシュールで間抜けな展開になっていくのですが、
見ている最中の怖気ははっきり覚えていますし
動画が終わった後で必死になってお笑いでごまかそうとしていた、
その必死さもよく覚えています。


何よりも、せっかく睡眠導入剤抜きで眠れたのに
午前2:30にその夢で飛び起きてしまい
起きたついでにノートに内容を細かくメモせずにはいられなかったというのが
その夢の強烈さを物語っています。




さて。ここまで前置き(長いけど)。



私はしばしば、戦争と名のついた様々な場面の夢を見ます。
本ブログでも書いてきましたので覚えている方もいるかな。

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Tag : 絵画 戦争 原爆 恐怖画像 トラウマ 安藤ニキ

だれもしらない、かもしれない

私の絵にはレギュラースターみたいな人たちが
よく出てくるんですけど、
ネタの出どころがけっこう濃い


子どものころに見た第二次大戦中の写真とか

もっとぶっちゃけて書いてしまうと原爆写真とか

被爆者の描いた絵とかに出てきた

「どこかの誰か」がイメージの源泉であることが多いんです。




濃いというか、

普通まずやらないね((´・ω・`;))

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